今回はSI単位について詳しくまとめていく記事となります。
単位について知りたい方はこの記事を参考にしてください。
このサイトでは、SI単位系についてまとめた記事があります。
この記事では、材料力学で使うようなSI単位を概要だけ説明しましたが、今回の記事はSI単位について詳しく解説をしていきます。
SI単位およびSIは、国際単位系という世界共通の単位になります。
各分野、各国で単位系は異なりますが、それを統一したものがSI単位となります。
ちなみにフランス語の「Le Système International d’Unitès」の略称が「SI」です。
SI基本単位とSI組立単位とは?
画像出典:http://www.smzkurasawa.com/1jougi7.htm
SI基本単位は、表1(下の表)にしめる7つの基本単位料について、それぞれの記号を決めたものです。
表1
基本量 | 名称 | 記号 |
長さ | メートル | m |
質量 | キログラム | kg |
時間 | 秒 | s |
電流 | アンペア | A |
熱力学温度 | ケルビン | K |
物理量 | モル | mol |
光度 | カンデラ | cd |
このサイトで使用している主な単位は、『長さ(m)』『質量(kg)』『時間(s)』です。
このサイトでは上の表のように、質量で使っている”kg“の”k“は小文字、熱力学温度の単位の”K“は大文字で区別をしていきます。
色々な現象を表すための定義や計算式から、基本単位を組み合わせてできる組立量の単位を、SI組立単位と呼びます。
SI組立単位についてまとめたのが、下の表2になります。
表2
組立量 | 名称 | 記号 |
面積 | 平方メートル | ㎡ |
体積 | 立方メートル | ㎥ |
速さ・速度 | メートル毎秒 | m/s |
加速度 | メートル毎秒毎秒 | m/s² |
SI基本単位と、SI組立単位の違いは理解できたと思います。
次はSI組立単位の中でも、固有の名称をもっているものを紹介していきます。
固有の名称をもっているSI組立単位について
次にSI組立単位の中でも、固有の名称をもっているものの紹介となります。
まずはじめに、下の表3をご覧ください。
表3(N=kg・(m/s²))
組立量 | 名称 | 記号 | 他のSI単位による表し方 | SI基本単位による表し方 |
平面角 | ラジアン | rad | – | m/m |
力 | ニュートン | N | – | kg・(m/s²) |
圧力・応力 | パスカル | Pa | N/㎡ | kg・s²/m |
エネルギー・仕事 | ジュール | J | N・m | kg・m²/s² |
仕事りつ・工率 | ワット | W | J/s | kg・m²/s³ |
上の表3に示している力学で頻繁に使われる力や応力、エネルギーなど、特別の現象をあわラス組立単位はそれぞれ固有の名称をもっています。
固有の名称を持つSI組立単位と呼ばれる記号で表します(ex. NやPaなど)。
他のSI単位による表し方は、それぞれ組立量の定義から導かれた単位です(ex. N/m²やN・mなど)。
SI組立単位による表し方は、組立量をSI基本量の記号で表したものになります(ex. kg・(m/s²)やkg・s²/mなど)。
次の表4は、固有の名称をもつSI組立単位やSI基本単位を組み合わせてつくられた、単位の中に固有の名称と記号の両方を含みSI組立単位の例です。
表4
組立量 | 名称 | 記号 |
力のモーメント | ニュートンメートル | N・m |
角速度 | ラジアン毎秒 | rad/s |
SI接頭辞について
非常に大きな数値や、非常に小さな数値には10の指数表示で表すSI接頭語を単位の前に付けて表します。
表5-1
乗数 | 名称 | 記号 |
10¹ | デカ | da |
10² | ヘクト | h |
10³ | キロ | k |
10⁶ | メガ | M |
10⁹ | ギガ | G |
表5-2
乗数 | 名称 | 記号 |
10^(-1) | デシ | d |
10^(-2) | センチ | c |
10^(-3) | ミリ | m |
10^(-6) | マイクロ | μ |
10^(-9) | ナノ | n |
上の表のように、例えば1000倍(10³)を表しているkは、1000m = 1 kmです。
この時、キロの記号”k“は小文字で表記します。
このサイト、建築学科のための材料力学で扱う主なSI接頭辞は”k“、”M“、”G“、”m“、”μ“です。
まとめ
今回の記事では、国際単位系であるSI単位について詳しく解説してきました。
SI単位の基本となるSI基本単位は、長さや質量・時間である”m“・”kg“・”s“でしたね。
これらのSI基本単位を複合させてできたものがSI組立単位でした。
さらに非常に大きな数値や非常に小さな数値などをわかりやすく表記するものが、M(メガ)やμ(マイクロ)のようなSI接頭辞でした。
材料力学だけでなく、物理の分野では単位の考え方は非常に大切になりますので、計算の際に間違えないようにしていきましょう。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。