材料力学を学ぶにあたり、単位について知っておく必要があります。

材料力学などの分野では、単位のグループ(単位系)として『工学単位系』と『SI単位系』などの2つに分類されます。おそらく高校で物理を学んだ時に使った単位はSI単位系です。

こちら記事では、大学で初めて勉強する工学単位系を含めて、物理で使われるいろんな単位について紹介をしていきます。

材料力学で使われるSI単位系とは?単位について詳しく解説!

下はSI単位系を簡易的にまとめた表になります。

SI単位系 工学単位系
質量 kg kg
重量 kgf
N kgf
圧力 Pa kgf/㎡
密度 kg/m³ kgf・s²/m⁴
モーメント N・m kgf・m

以上がSI単位系と工学単位系をまとめた図です。

次は一つ一つの単位について詳しく見ていきましょう。

単位系のそれぞれの単位について詳しく解説!

では次にそれぞれの単位について深く言及しています。

質量と重力の違いと重量について

質量について

まず初めに質量について考えてみましょう。

質量とは、物質そのものが保有する量のことを指します。塩1g、水1kgなどの物質そのものが元からもっている量のことを質量といいます。この質量の考え方は少し難しいかもしれませんが、イメージとしては物質のもっている量と考えてみましょう。基本的には重たいものほど、質量も大きくなります

重力について

次に重力についてです。重力とは地球上の概念で、地球上の物体に作用する地球の万有引力のことです。

物体に作用する重力の大きさは、物体の質量と重力加速度の積で算出することができます。月の重力加速度は地球の約1/6なので、同じ物体でも月の上では重力が1/6になります。しかし、質量そのものは物体の固有の量ですので、地球上でも月面上でも一緒です。

重量について

さて、次に工学単位系ででてきた重量も重力についてです。

重量は物質に働く重力の大きさのことであり、例を示すと

  • 塩1gの質量は1gで、重量は1gf
  • 水1kgの質量は1kgで、重量は1kgf

となります。

SI単位系と工学単位系での力の変換公式について

では次は力についてです。高校でも勉強したことかと思いますが、これは大学の力学でも本当によく使われますので、しっかりおさらいしていきましょう。

SI単位系では力の単位は[N]と表しました。工学ではSI単位系を主に使用しますが、実は[N]が使われるようになったのは2002年と最近のことです。その前までは力の単位は工学単位系の[kgf]が使われていました。

SI単位系と工学単位系での力の変換公式

1[kgf] = 9.8[N]

[kgf]の単位が出てきた際は、上記の変換公式用いて計算をしていきましょう。

まとめ

こちらの記事では、SI単位系と工学単位系についてまとめました。今では工学単位系が使用されていることは非常に少ないですが、登場した際にSI単位系へ変換できると非常に計算がスムーズになります。

今回の記事は以上になります。単位に関して、他にも材料力学の問題などでわからない点がありましたら、コメント欄にて気軽に質問してください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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